ワタリウムにて
唇をよこからのぞめばうるわしきかな赤々どくどくとハートになるひとの、あたまをひとつずつ本の角でこつんとやりたい。
(そのなかのひとりの本のカバーに描かれた二匹のカッパのいつか、かわいた皿をひとつずつ、こつんとやりたい)
木を見て森を見ずという患者の肺にこつん、が途切れず響くように、それがたしかに執りおこなわれるようにあなたの目がいたみをかかえている人間ぜんたいに思いを馳せる医者だ、あの、胸やせなかをとんとん、と叩く、あれはなんと言うのでしたっけ、、、、、、、、、(ひんやりというおもいめぐる)、、、、、、、、、、、まあ、それを、少しあてただけで、あとはデータを見ます、血糖値が少し高いですね、あとは基準値内ですよ、なんだか木、、、、、、だけを見ているのですね、
こつん、をやられたひとの、声がこちらにまで、どうかもう、どうかきこえてきませんように、ああちょっと、これはもう、感想。
そうかも。